せっけんコラム

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金属せっけん・せっけんカスって何?

石けんと水道水中のカルシウム、マグネシウムがむすびつくと、水に溶けない金属石けんができます。これは、通常石けんカスといわれているもので、洗浄力はありません。
石鹸を水に入れると白く濁るもの、それが石鹸カスです。お風呂で石鹸を使うと、垢のように洗面器に浮いてくるものがそうです。
また、石鹸で洗濯すると、洗濯物に白い粉がつくことがあります。これも、ほとんどの場合、溶けのこりの石鹸ではなく、金属石鹸です。

図:金属石鹸計算式

水道水は、カルシウム、マグネシウムなどの金属イオンを含みます。カルシウム、マグネシウムの量が多い水を硬水といい、少ない水は軟水といわれます。
軟水か硬水かを表す尺度を硬度といいます。硬度は、カルシウム、マグネシウムを炭酸カルシウムCaCO3に換算して、炭酸カルシウムがどれだけ水に含まれているかをppmで表現します。
日本の水は平均70ppm程度です。水道水に石鹸を入れると、その中のカルシウム、マグネシウムすべてが石鹸とむすびつき、金属石鹸になります。余った石鹸のみが、界面活性力を持ち、石鹸としてはたらきます。

※硬度には等級があり、炭酸カルシウム濃度によって、軟水、硬水にわけられます。
・0〜40 (きわめて軟水)
・40〜80 (軟水)
・80〜120 (やや軟水)
・120〜180 (やや硬水)
・180〜300 (硬水)
・300以上 (きわめて硬水)

日本はよく軟水といわれますが、実際硬度が40ppm以下の地域も少なくありません。ほとんどの地域が、きわめて軟水〜やや軟水の等級に分類されるでしょう。
硬水に悩むアメリカやヨーロッパの内陸では、硬度が200〜300ぐらいあるところも少なくありません。しかし、日本の中でも、比較的硬水の地域もあります。ある測定結果では、沖縄の那覇市で200ppmにもなりました。しかし、同じ沖縄の名護では53.4ppmで、これは日本では標準的な部類に入ります。埼玉県では白岡町で137.5ppm。新座市で58.2ppm、鷲宮町で37.2ppm。このように、そう離れていない地域でも、硬度はかなり異なります

金属せっけんのメリット

金属石けんが肌に残ることで、石けん特有のさっぱりした洗い上がりが得られます。だから、市販のボディーシャンプーでも成分に石けんが用いられています。また、石鹸で衣類を洗濯したときのやわらかい仕上がりも、金属石けんが衣類につくためではないかと考えられます。
石鹸を水に排出した場合、ある程度薄まるとすべて金属石鹸となります。これは界面活性作用がありませんから、生物への毒性はほぼなくなっています。
石鹸は生分解性が良いといわれていますが、生分解されるまでの間も環境への影響が少ないといえます。

金属せっけんのデメリット

金属石鹸は、洗浄力がなく、かえってよごれになってしまいます。
しかし、水にカルシウムなどがある限り、優先的にできてしまうのが金属石鹸です。
石鹸洗浄をするためには、金属石鹸を作る石鹸と、金属石鹸を分散させるための石鹸、洗浄のための石鹸が必要で、金属石鹸が多くできる条件では、同じ洗浄力を出すために、より多くの石鹸を使用する必要があります。金属石鹸が衣類に付着し、金属石けんが付いたままになっていると、黄ばみの原因になったりします。浴室や洗面器が汚れます。
石鹸でシャンプーすると、金属石鹸が髪につくため、髪がきしみます。皮膚に吸着するため、さっぱり感があると同時につっぱり感が出ることがあります。

石鹸による衣類の洗濯と金属石鹸

石鹸の適正使用量は、水の硬度によって違います。

日本の水道水の硬度は約70ppmといいましたが、地域によってそれは異なります。
洗濯石鹸の箱に書いてある標準使用量はめやすになりますが、軟水の地域ではそれよりも少ない量で洗濯することができ、硬水の地域では、より多くの石鹸が必要になります。


石鹸の適正使用量の調べ方

でも、水道水の硬度なんて、わかりませんよね。標準使用量で洗っているのに、いまいち汚れ落ちが悪い、石鹸カスが洗濯物につきすぎる、などというときには、水道水の硬度が高く、石鹸が足りない可能性があります。
そんなときはまず、洗濯機のフタをあけてみて、泡が立っているかどうか見てください。もし泡が立っていなかったら、石鹸が少なすぎますので、泡が立つまで石鹸を追加してください。洗濯は、かならず泡が立つ程度の石鹸を入れて行ってください。石鹸が少なすぎると、石鹸がすべて金属石鹸になってしまって、かえって汚れになり、水で洗濯するよりも洗濯物が汚れてしまいます。


具体的に、投入した石鹸はどのぐらいが金属石鹸になるの?

URUOi洗濯用粉石鹸を使った場合、標準使用量が30リットルの水に対して35gです。
このうち純石鹸分が約7割ですから、24.5gです。硬度70ppmの水で使った場合、30Lで約11.7gの純石鹸分が金属石鹸に置き換わります。ですから、約半分の石鹸が金属石鹸にかわってしまうのです。これよりもっと硬度が高い場合、もっと金属石鹸が増え、生きている石鹸が減ってしまいますから、場合によっては石鹸を追加しなければなりません。

金属石鹸と上手につきあうには

石鹸には金属石鹸(石鹸カス)がつきものです。金属石鹸とじょうずにつきあうコツを教えましょう。


石鹸は十分に使いましょう。

石鹸カスが洗濯物に残ると、石鹸の使いすぎかしら?と思い、石鹸を減らしたくなりますが、逆に石鹸カスをうまく分散させるには、多めに石鹸を入れる必要があります。まず、洗濯時に泡がたっているかどうか確認しましょう


洗濯物は少なめに

石鹸カスは、水に浮く性質があります。ですから、洗濯物が水面から出ずに、洗濯槽の中で十分泳げるようであれば、石鹸カスがつきにくくなります。あまりぎゅうぎゅう詰めにして洗濯しないようにしましょう。


すすぎはなるべくオーバーフローで

石鹸カスは水に浮く性質がありますから、すすぎをオーバーフローにすると、石鹸カスが洗濯物につかずに流れやすくなります。2槽式の洗濯機ではすすぎはオーバーフローできますので、石鹸カスが洗濯物につきにくいのです。
全自動洗濯機の場合はなかなかむずかしいですが、できれば洗濯槽の上から排水できるタイプが好ましいです。


リンス剤を利用する

クエン酸やお酢などをすすぎに加えることで、石鹸カスが洗濯物につきにくくなるといいます。水を酸性に傾けてあげることで、金属石鹸が水の中に分散しやすくなる効果があるのでしょう。

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